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2019-06-11冷たいコーヒー その1

2種類の冷たいコーヒー


 かうひい屋では,アイスコーヒーのことを「冷たい珈琲」と呼んでいました。当店の普通の暖かいブレンド、イタリアン・アロマ・ブレンドをつめたく冷やしたという意味で、当店では暖かい用のブレンドとアイス用のブレンドの区別がありませんでした。

アイスコーヒーには、一般に深煎りのコーヒーが使われますが、深煎り珈琲が基本の当店としては、区別しないのは当然のことでした。

冷たいコーヒーは、重厚な味わいの「冷たい珈琲」と、別に、軽くした「冷たい珈琲ライト」をご用意していました。

冷たいコーヒー・ライト

まずは、ご家庭で作りやすい、冷たいコーヒーライトの淹れ方からご紹介します。珈琲専門店以外の喫茶店や、ご家庭でも使われている方法だと思います。ライトは軽やかな味わいが身上ですが、上記メニューイラストのような、アイスクリームや、ミルクに合わせるメニューには少々弱いと思います。

用意するもの:
イタリアン・アロマ・ブレンド 20g
氷8個くらい(4個は熱いコーヒーに溶かし込んで冷やす。後は、グラスに入れる)

冷たいコーヒー
ライト

コーヒーの淹れ方を文章で伝えるのは、現在研究中なのですが……。

かうひい屋では、いつも目盛り付きのビーカーを使っていました。氷を4つほど入れ、上にドリッパーをセットして、コーヒーを直接氷の上に落とします。ビーカーの目盛りで、150ccまでとって下さい。コーヒーの量は100ccほどになります。

(ご家庭でビーカーの用意はないと思いますが、普段のコーヒーカップに100ccほどをドリップし、熱いうちに4つの氷の上に注ぐのもアリだと思います。その後、氷の入ったグラスに注いで下さい。)

コーヒーの淹れ方

  • 90℃弱の湯で、点滴で注ぎ始め、コーヒー粉の80~90%が濡れたあたりで、いったん止め、1分近く置きます(一般に、「蒸らしをする」という言い方をします)。
  • 次にやはり点滴で、中央を中心に注ぎ続けて、下から珈琲のエキスがしたたり落ちるまで続けます
  • 珈琲のエキスが落ちだしたら、中央に細く注ぎ、時々、500円玉くらいの大きさで、周囲にも広げ、すぐに中央に戻ります。こうして、全体量の半分ほどまでは、丁寧にゆっくり注いで下さい。
  • 後半は少し多めに注いでも大丈夫ですが、珈琲粉の縁にはかけないのが基本です。

ポイント

コーヒーのエキスが落ち始めると

グラスに氷を
4つ

  • 最初は、うまみもタップリで、コーヒーらしいエキスが出るが、濃厚すぎる(お菓子作りにはこのコーヒー♪)
  • うまみも、コーヒーらしさも減ってくるが、まだボディ感が残っている
  • うまみも、コーヒーらしさも薄くなって、雑味の方が多くなっているが、全体に薄くなっている

と、徐々に変化していきます。そして、1.2.3まで含めたものが、コーヒーです。もちろんバランスが問題ですが。

お店によっては、暖かいコーヒーも「1,2のおいしいところだけとって、後は、お湯で薄めます」というやり方もあるようですが、かうひい屋は賛成ではありませんでした。

しかし、冷たいコーヒーのライトでは、「1,2のおいしいところだけとって、後は氷で薄める」と考えてみて下さい。意外に軽やかなおいしさが得られます。

 最後に、4つほど氷を入れたグラスに注いで出来上がりですが、グラスの中の氷は、あまり溶けないうちに飲み終わって下さい。

 「20gで100ccとる」と書いていますが、余裕があれば、もっと少なく、80ccや60ccを氷で薄めて試飲してみて、塩梅を検討なさるとよいと思います。