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2019-08-26福岡県・柳川市のかき氷 つれづれ

隠れた名物 柳川のかき氷

かき氷

コーヒーの話ではありませんが……、
夏になると、法要のために福岡県柳川市を訪ねます。かうひい屋からは2時間の距離です。季節柄、「かき氷でも食べようか」と言うことも多く、かつ柳川は、水郷の町、北原白秋や、城下町を売りにする観光地だけあって、フラッペではなく、大きな氷塊から削り出す「伝統的な」かき氷をおいしく出す店が多く、隠れた名物かも知れません。

ある時はかき氷店主さんの蘊蓄(うんちく)を聞きながら食べました。

少しざらつきのあるかき氷にしたい場合は、氷の塊を冷凍庫から出して、しばらく室温に置くと、氷が緩んで機械の刃が深く入るのでざらつきのある氷が出来る。ふわふわにしたい場合は、冷凍庫で堅く凍った状態をそのまま使うと、機械の刃が浅くしか食い込まずに、ふわふわのかき氷になる」。

別の時には「かき氷には氷の冷たさに負けないように、上白糖がいいですよ」とレシピを教えてもらいながら食べました。

先日は、若者が事前にリサーチしていた、イチゴのあま王を使ったかき氷の店に行きました。運転のため酒を飲んでいない、いい年の男が3人、テーブルを囲んで「いちごのかき氷」を頼みました。私はそれに「プラス・ミルクかけ」を頼みました。

かき氷と落語

金原亭馬生

ミルクは練乳を別容器に入れて、提供されました。

そこで私は、前の男性二人に「まぁ、少しどうぞ」と練乳をかけてあげました。男性達も、「おお、これはどうもどうも」。私は十代目金原亭馬生の落語「親子酒」の枕を思い出しました。
酒はいいですねぇ、酒なら『ま、おひとつ、どうぞ』『おお、これはこれは』で、すぐに仲良くなれますが、甘いものだとこうは行きません」。男同士で練乳を『どうぞ」というのも、乙なものでした。

金原亭馬生の『親子酒』(youtube)。画質が良くありませんが、名演です。

農協の「米」の旗

バッハ

10年ほど前は帰路に着きつつ、田畑が続く中で「かき氷はないか」と見回しながら運転しました。その年の柳川農協は左のような旗を作っていました。

何とこの季節に青地に太い赤文字で「米(こめ)」と書かれたら迷惑千万、運転中に何度振り向いたことか。

左の旗は、当時を思い出してかうひい屋が作ったものです。ここまで見事に氷マークではなかったと思いますが、いたずら心はしっかり伝わりました。

この時も、えいやっと入った店で「伝統的な」かき氷をおいしく食べ、柳川=かき氷 の感を強くしたのでした。