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2019-10-26扁炉鍋(ぴぇんろーなべ) その1

安い、簡単、おいしい

扁炉の詳しいレシピは次のページになります

扁炉鍋のレシピ

かうひい屋の冬のお気に入りなら、「カフェ・オ・レ」などが期待されていると思いますが、10年ほど前から、冬の白菜がおいしい季節になると中国風の白菜鍋「扁炉鍋」の普及に熱心でした。

この鍋料理の食べ方は、塩を入れずに椎茸の出し汁とゴマ油だけで煮込んだ白菜と肉類を、取り皿で薄い塩味をつけながら食べます。自然に、塩味のあるところと、ないところが交互に現れることになり、舌は常に新鮮な感覚で塩味を感じていることになります。

これは、コーヒーの話「甘いミルクとコーヒーを別々に」でもご紹介した、コーヒーと甘いミルクを交互に飲んでみよう、という発想と同根で、むしろ「甘いミルクを……」とご紹介を始めたのは、扁炉鍋を知った後のことです。

扁炉鍋は、作り方は簡単、食べ方が大事ということになります。

チラシにしてしまった

冒頭の画像は、かうひい屋の商品紹介チラシの裏に印刷した、扁炉のレシピ。「店のコマーシャルをするだけではなく、何か、生活のお役立ち情報を掲載出来ないか」と思いついた、言わば一石二鳥を狙ったチラシでした。

出来上がりは……扁炉鍋の紹介に力が入りすぎて、「扁炉の裏に、かうひい屋の商品紹介」のような形になりましたが、気に入って何度も印刷に出しました。

河童のスケッチブック
「河童のスケッチブック」

扁炉は、舞台美術家・妹尾河童氏「河童のスケッチブック」(1995年)の「扁炉(ぴぇんろー)」の項で紹介されて知られるようになりました。

チラシを作るにあたって「河童のスケッチブック」を購入し、レシピを確かめました。

今回このページを書くにあたって、その本を探しましたが、見あたりません。かうひい屋閉店の転居等によって、どこかに紛れてしまっているようです(いずれ出てくるはずです)。

仕方がない、急ぎ取り寄せようとアマゾンを覗くと「売り切れ」になっていて、古本しかありませんでした。しかし「新品に違いない」と思えるようなきれいな本が届いてラッキーでした。

アマゾンの書評では、「扁炉を目的で買った」という声がいくつもあり、笑ってしまいました。

次のページでは、扁炉の出典である妹尾河童氏「河童のスケッチブック」から、より詳しいレシピをお伝えします。